Bookレビュー2012-vol.26 木暮太一『僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?』

僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか? (星海社新書)

僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか? (星海社新書)

僕がこれを読んで思い至った言葉は「労働会計学」である。

企業では、売上高が何億円もあったとしても、事業としては赤字で今にも潰れそうな会社がある。
事業の持続性とは規模ではなく会計によって維持される。

これをミクロな視点に移して、労働者個人に当てはめたのが本書だと思う。
結論として提言されているのは、自分への設備投資である。
これには長期的な視野が必要だ。

長期的な視点を得るための一つの方法は、本書とは別にマクロな視点を得ることだと思う。
経済や政治、社会学や哲学などだ。

著者は経済学の解説書も多く書かれている。
そういったベースがあったからこそ、この本が生まれたのだろうと思う。