Bookレビュー2011-vol.50 内田樹『最終講義』
- 作者: 内田 樹
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2011/06/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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本書で語られているのは、教育論だ。
しかし、「どのように教育すべきか」という教師向けの論ではない。
また、「どのように学ぶべきか」という学習者向けの論でもない。
「どのような教育制度であるべきか」という制度論でもない。
上記の内容は含まれているのだが、それは本旨ではないだろう。
そして、多くのページが割かれている「私(内田樹本人)は何を学んできたか」ですら、本旨からは距離がある。
おそらく、それらのテーマを線でつないだときの、その「相互をつなぐ線」そのものが、本書の本旨である教育論だろう。
つまり、教育とは「相互関係」なのだ。