Bookレビュー2011-vol.60 瀧本哲史『武器としての決断思考』

武器としての決断思考 (星海社新書)

武器としての決断思考 (星海社新書)

おそらく2011年を代表する新書になると思う。

ディベートの理論を活用し、自分が選ぶべき道を選択する方法について解説している。
マクロ経済の混迷にみられるように、現代は誰にも先の予測がつかない。
誰も正解は教えてくれない。
回答を提出しても、マルもバツもつけてもらえない。
(むしろ断言してくるような人は信用できない)

必要なのは、自分で決める、それだけだ。
そのためには、判断材料、つまり情報を集めなければならない。
見たくないものも見て、聞きたくないことも聞いて、あらゆる立場、あらゆる角度から検証し、それでも「正解」はなく、「えいや」で決めるしかない。

それでも、決めないよりはマシだし、誰かに決めてもらうよりも圧倒的にマシなのだ。