Bookレビュー2012-vol.2 堀田 純司『僕とツンデレとハイデガー』

僕とツンデレとハイデガー

僕とツンデレとハイデガー

冴えない社会人である主人公が、ある出来事をきっかけに「イデア学園」に迷い込む。
そこでは、美少女の姿をした哲学者たちの化身が主人公の前に毎日現れ、「不確実な時代」の寄りどころとなる哲学について講義を繰り広げていく。

デカルトスピノザ、バークリ、ヒューム、カント、ヘーゲルニーチェを経て、最後にたどり着くハイデガーの講義に、主人公は生きる希望を見出すことができるか。

それぞれの哲学者を関連付けながら、かなりわかりやすく表現されている一方で、小説としては、起承転結に欠ける感じが否めない。

ライトノベルというよりは、哲学の入門書として読むべき1冊。