Bookレビュー2012-vol.10  常見陽平『親は知らない就活の鉄則』

親は知らない就活の鉄則 (朝日新書)

親は知らない就活の鉄則 (朝日新書)

就活生の親向けに書かれた本。
親世代と現代の就職活動の違いを解説している。

また、「子供が親には直接言えない事」について、学生の生の声を掲載している。
これはとても貴重な資料だと思う。

著者の主張は、子供が十分な就職活動ができるよう支援しつつ(カネ)、知人など社会人をできるだけ紹介して子供が社会を理解する手助けをし(コネ)、温かく見守り、余計な口出しをしない(ココロ)というものだ。

つまり、「就職活動そのものは子供がするべきことであり、それに対して親が関与するべきではない。親がするべきことは子供にはできないことだけに限るべきだ」ということだろう。

一方で、親向けに書かれているため、子供が読んでも親世代を理解する手助けにはあまりならない。
逆に、「子供は知らない大学生の親のホンネ」のような本があっても面白いかもしれない。