服装革命という「回帰現象」

ここのところ、「怪奇現象」ならぬ「回帰現象」が気になっている。
例えば、Facebookをはじめとしたソーシャルネットワークは「村社会」への回帰だと思っている。


静岡の浜岡原発の停止を受け、自動車メーカーであるスズキの会長が「服装革命」を提言している。
電力供給に不安がある中、高温多湿の日本において、スーツにネクタイという服装が、果たして適切か、という問題提起だ。


そもそも旧来の日本の庶民の服装は、非常に風通しが良かった。
それがシャツやズボンといった身体にフィットする西洋風の服装になったのは、戦後の欧米化よりも前、明治維新の頃である。
例えば、幕末から明治にかけて同時代を生きたはずの西郷隆盛は和服だが、大久保利通は洋服だ。


「富国強兵」の元、西洋文化を積極的に吸収する仮定で、日本人は和服を捨てた。
これからの日本が「復国共生」を目指すのであれば、服装革命は、とても根源的な「回帰」といえるだろう。


ここでユニクロが、和服をプロモーションしはじめたら、きっと面白くなるのだけれど。