マルセル・モースの幸福論と現代先進国

贈与論 (ちくま学芸文庫)

贈与論 (ちくま学芸文庫)

以下は、『贈与論』からの引用だ。

善や幸福を遠くまで探しに行っても無駄である。それが存在するのは、平和状態、公共のためと個人のためとに交互にリズムよく行われる労働、蓄積され再分配される富、教育によって身につく互いの尊敬と寛大さの中なのである。(P291)


50年以上前に提言された言葉とは裏腹に、今の欧米では、テロが起こり、労働格差が広がり、富は偏重している。
これらは(資源を含む)金融資本主義から起こっていると言える。
ずいぶん遠くまで来たと思うが、この先、どこに向うのだろう。

日本は、平和があるだけマシかもしれない。
少なくとも今のところは。