大坂ダブル選挙から考える「反対のための反対」の限界

大坂府知事・市長ダブル選挙で橋下、松井両氏が当選した。

今回、強く感じたのは「反対のための反対」は通用しなくなっているということだ。

「反対のための反対」はなぜ生じるのか。

そもそも「何」に反対しているのかというと、「何かを変えること」について反対しているわけだ。
例えば、郵政選挙民主党は「郵政改革反対」を訴え、選挙に敗れた。

さらに今回、驚くべきことに、「橋下独裁反対」を訴えた「自民民主共産その他含めた大連合」が敗れたことになる。

一方で、政権交代が起こった選挙で民主党が訴えたことは「脱官僚」だった。
訴えが「反自民党」ではなかったことは、注目すべき点だろう。

このような事例から、もし「TPP総選挙」なるものが起これば、「TPP反対派」が敗れる可能性は十分に高いと言える。少なくとも、「FTA派」と「TPP派」のような戦いに持ち込まれなくてはならないだろう。

なぜ「反対派」は勝てないのか。

結局のところ、僕たちは「今のままでは不安・不満」ということだろう。
郵政民営化や、脱官僚や、大坂都構想や、TPP参加が「良い結果をもたらすかどうかは別として」、変えてくれる人に期待するしかない、ということだ。

このときに問題なのは、「その変化の結果がどうであれ」、「選んだのは自分たちだ」という認識だろう。
いや、むしろ「良い変化をいかに生み出すか」ということを、全体で考えるべきかもしれない。

いずれにせよ「変化に反対」という意見はもう通用しなくなっていて、「僕たちが変化を選択すること」は必然性を帯びてきている。