SNSにおける「∩キャラ」と「∪キャラ」について

現実の社会では、家庭、学校、職場など、それぞれの居場所があって、それぞれのキャラクターを使い分けることは、ふつうにされていると思う。

ところが、FacebookmixiのようなSNSでは、1つの居場所で、それぞれ異なる関係者と接することになる。例えば、職場ではツンツンしているのに家庭ではデレデレしている場合、SNS上ではいったいどのようなキャラで振舞えば良いのか、というのはSNSにおける1つの問題だろう。

これについては、方法は大きく2つある。

一つは、家庭、学校、職場などそれぞれのキャラの共通する部分だけを表現する方法だ。
これは、数学の集合でいうと「∩=積集合」である。最大公約数的なキャラと言っても良い。
「∩キャラ」は非常に摩擦係数が少ないキャラと言えるだろう。
なぜなら、家族も学校の友人も知っているキャラなので、相手に違和感を与えることがないからだ。


もう一つの方法は、家庭のキャラ、学校のキャラ、職場のキャラ、それぞれを1つのアカウントで表現することだ。
これは、数学の集合でいうと「∪=和集合」である。
「∪キャラ」は摩擦係数が大きい。
というのも、学校では見せるが家庭では見せない面、あるいはその逆の面を全体に晒してしまうからだ。これは、相手に違和感を与えるだろう。

ただ、摩擦があるということはそこにエネルギーが生じるということだ。
摩擦係数の大きな「∪キャラ」は、当たり障りのない「∩キャラ」よりは、「新しい何か」が生まれる余地が大きいのではないだろうか。